Arcteryxの化繊ジャケット,Protonをここ数年使ってきたのでレビューを残しておく.Protonはよく比較されるAtomと比べてもかなり通気性が高く,特に登山用のジャケットとしては非常に完成度が高いと思う.表面素材もかなり頑丈で,山でタフに使ってもダメになりにくい.

Proton フーディ概要
Arcteryxは化繊ジャケットをさまざまラインナップしている.Atomファミリーが代表的な商品だが,比較してProtonは通気性に優れており,行動量が多い場面でのオーバーヒートを防ぐようにできている.

System of Dress アークテリクスのレイヤリング提案 | アークテリクス公式オンラインストア
公式サイトから抽出した仕様は以下の通り.比較のためによく対比されるAtom フーディも記載した.基本的には似たようなスペックで,表面生地とインサレーションの違いで性格が変わっている.Protonの表地に使われているFortius Airは通気性を重視して作られた素材で,AtomよりもProtonの方が通気性や透湿性に優る(従って,保温性に劣る).用途としてはProtonは運動強度が高い登山でもオーバーヒートしにくく,一方Atomは停滞中の防寒のようにより運動強度の低い用途に向いていると言える.
| # | Proton フーディ | Atom フーディ |
|---|---|---|
| 重さ | 415g | 355g |
| フィット | トリムフィット | トリムフィット |
| 表生地 | Fortius™ Air 20 | Tyono™ 20,サイドは高機能フリースサイドパネル |
| ポケット | ジッパー付きハンドポケット2つ,ストレッチ織のジッパー付き胸ポケット1つ | 隠しジッパー付きハンドポケット2つ,ジップ付きインナー胸ポケット |
| インサレーション | PrimaLoft®Gold Insulation、80gsm – ポリエステル100% | Coreloft™ 60(60g/m²) – ポリエステル100% |
| 表地 | Fortius™ Air 20(リサイクル20デニールナイロン平織り、緯方向ストレッチ、C0 DWR加工、58gsm – ナイロン88%、ポリウレタン12%) | Tyono™ 20(20デニール x 20デニール ナイロンリップストップ(DWR)、45gsm – ナイロン100%) |
| 裏地 | 20デニール リサイクルナイロン 平織り、42gsm、シーレ加工 – ナイロン100% | 20デニール リサイクルナイロン リップストップ(FC0 DWR)、40gsm – ナイロン100% |
| 別布 | なし | ニットフリース、215gsm、ポリエステル(FC0 DWR) – ポリエステル93%、ポリウレタン7% |
インサレーション素材は,私がProtonを購入したときはCoreloft Continuousだったが最新の2025-2026冬モデルではPrimaLoft Goldに変更になっているようだ.アークテリクスに限らずアパレル製品の素材や仕様がコロコロ変わるのはいつものことだ.
外観
購入したときに写真をとっていなかったので.今更色々写真を取った.ここ2年ほど結構ハードに使ってきたが改めて見てもそんなに傷んでいる感じもないのでさすがの耐久性である.表地に使われているフォーティアスはソフトシェルのガンマでも同系統のものが採用されていて,ガンマもかなり耐久性に優れているので素材が良いのだろう.

ポケットは腰に左右二つと,左の胸ポケットに一つだ.いずれも十分な大きさがあって物を収納するのには困らない.胸部分には始祖鳥ロゴの刺繍がある.


フード部分はいつものアークテリクス仕様でヘルメットが入る大きいサイズだ.チンガードもあり冷気の侵入を防ぐ.フードの後ろにドローコードがあって調整できるのでヘルメットを使わない通常登山ではここを締めて調整する.


袖口はアトム同様ゴム口になっている.

裏面も触った感じ表面とそんなにかわらないサラサラ感で着心地も抜群だ.

裾口には左右にドローコードがついており,ここを締めて外気の侵入を防げる.

感想
Protonはここ3年くらいアウターとして使ってきた.秋の高山や冬にかけての低山登りのほとんどで利用してきたが,暑がりな私にとっては行動用の化繊ジャケットとして非常に優れた選択肢だった.とにかく適度な通気性のおかげで行動中に全然オーバーヒートしない.Protonのあとに別のジャケットを着てみるとこんなに違うかと思うことが多くて基本はProtonを使うようになった.
耐えられる寒さとしては冬の低山である程度の運動強度があれば厚めのベースレイヤーとProtonで氷点下数度程度までは大丈夫だ.撥水加工されているのもあって軽い雪程度でも全然問題ない.一方停滞したり風が出ていると通気性の高さが仇となって寒いので,稜線を長く歩くとかそういうシーンでは素直にもっと防風性の高いシェルを使った方が良い.

着心地も非常によくてここはさすがArcteryxの化繊ジャケットである.フィットはトリムフィットなのでサイズ選びには注意したい.Atomともちょっと着心地も違うので試着することをおすすめする.おそらく外からシェルを着るようなことも想定して作られているのだろう.
表の生地も結構頑丈で多少荒く使っても傷が入らないのも気に入っているポイントだ.Protonをアウターとして安心して使っていける.Atomはその辺がちょっと心許ない感じはある.
一方で通気性が高すぎて街着としては適さないと思う.風が入ってきて普通に寒い...この辺は寒さ耐性も人によって違うのでなんともいえないところだが,街着ではもっと防風性や防寒性のある選択肢を選んだ方が良いだろう.
Atomとの使い分けについてだが,私は結局両方買って適度に使い分けている.基本的にAtomの方が暖かく,保温性が高いと思えば間違いない.とはいえ山だと使える温度帯は大体同じと思う.大体以下のような基準になると思う.
- 山で使う場合,行動量の多さで使い分ける.例えば一日中歩くような山行ではProtonだし,テント泊で停滞時間が多いならAtomを使う.暑がりや汗っかきの人はProtonの方が良いし,逆ならAtomが良い.
- 街着として使う場合,Protonは通気性が高すぎて普通に寒いと思う@東京.私は街着としてはProtonは使わずにAtomやAtom SVのみ利用するようにしている.


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